1 パッド内到達圧力 |
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通気性のあるワークや表面の粗いワークを吸着する場合、漏れ流量が大きくなり、必要なパッド内到達圧力が得られないことがあります。 |
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漏れ流量が大きいときは注意が必要です。 |
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漏れ流量が大きいとき、ワークを吸着後十分時間が経ったあとのパッド内圧力(パッド内到達圧力)は、エジェクタの流量特性と配管の圧損により決定されます。 |
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1.1 エジェクタの流量特性 |
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図2に3種類のエジェクタの流量特性を示します。圧力が0になるところの流量が最大吸込流量です。5 l/min,10 l/min,22 l/minの3種類の流量特性が書かれています。最大吸込流量が少ないタイプは、少ない漏れ流量で大きな真空圧力が低下するのがわかります。漏れ流量が大きいときは、最大吸込流量の大きなタイプを選択する必要があります。 |
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1.2 配管の圧損 |
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漏れ流量が大きいときは、配管での圧損も無視できなくなります。配管の流量対圧損の関係は、絞りの式から以下のように求まります。 |
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ここで、 |
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図3に下流圧力(エジェクタ出口圧力)が-0.65 kgf/cm2の場合の計算結果を示します。横軸は流量で縦軸は配管での圧損です。漏れが大きい場合で、到達圧力(したがって吸着力)を確保したいときは、太い配管が効果的です。 |
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2 時定数(吸着応答時間) |
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パッドでワークを吸着搬送する場合、吸着応答時間(供給弁を作動後、パッド内圧力が安定な圧力(到達圧力)に達するまでの時間)の概算について考えます。 |
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吸着応答の時定数は次式で求まります。 |
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ここで、 |
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右辺第一項は、配管の抵抗成分と内容積からなる時定数で、第二項は、エジェクタの内部抵抗成分と内容積からなる時定数です。図4に計算例を示します。図5は計算結果です。通常の仕様では、(3)式の第2項の方が第一項より大きく、支配的です。 |
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第一項(配管分)は、配管径を大きくしていくと有効断面積の増加が内容積の増加を上回るため、減少します。しかし支配的な第二項(エジェクタ分)は、容積増加によって大きくなるので、全体としては、配管径を太くすると時定数は増加します。 |
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吸着応答を早く(時定数を小さく)するためには、最大吸込流量の大きなエジェクタを選択することと、内容量を少なく(配管径を細く、短く)することが効果的です。 |
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